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【不動産覚書】「J-REITって何?」と聞かれたら。基本の「き」を1分で解説

2025/10/20 (Mon) 07:40
━━━━━━━━━━━━vol.1044━2025.10.20━
不動産覚書~要点だけ。メールで届く、不動産の本質~ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

XXXXさん

おはようございます。村上です。

「お客様からリートの話が出た」 「資料にJ-REITと書いてあったが、実はよく知らない…」

日々の業務の中で、そんな瞬間に少しだけ焦りを感じたことはありませんか?

一見すると金融商品のようで、自分たちの仕事とは少し距離があるように感じる「REIT(リート)」。しかし、その本質は紛れもなく「不動産」そのものです。

REITの仕組みを知ることは、不動産市場全体の大きな流れを掴む羅針盤となり、お客様への提案の幅をぐっと広げる強力な武器になります。

今回は、そんなREITの基本の「き」。これを読めば、もう「J-REITって何?」とは言わせません。

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■ メイントピック|「J-REITって何?」と聞かれたら。基本の「き」を1分で解説 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

REIT(リート)とは、「不動産投資信託」のこと。

一言でいえば「みんなで大家さん」になる仕組みです。

例えば、都心の一等地のオフィスビルや人気の商業施設のオーナーになるには、個人では何十億、何百億という途方もない資金が必要です。

そこでREITは、多くの投資家から少しずつお金を集め、その資金を元手にプロが不動産を購入・運用し、そこから得られる賃料収入などを投資家に分配します。

まるで、一人では買えない大きなピザをみんなでお金を出し合って買い、切り分けて味わうようなイメージ。REITを通じて、私たちは間接的に様々な不動産のオーナーになることができるのです。

REITを動かす登場人物たち

REITは、専門家たちがチームを組んで運営されています。主な登場人物は以下の通りです。

1. 投資法人(主役であり「器」) 投資家から集めたお金や不動産を保有するための「器」となる特別な会社です。従業員は基本的にいません。

2. 資産運用会社(REITの「司令塔」) 不動産のプロ集団。投資法人から委託を受け、どんな物件をいつ売買するのか、どうやって賃料収入を最大化するかといった、実際の運用戦略を立てて実行します。REITの運用成績は、この司令塔の腕次第です。

3. 資産保管会社(大切な資産を守る「金庫番」) 主に信託銀行が担います。不動産の権利証などの大切な資産を、自社の資産とは明確に分けて(分別管理)、安全に保管します。

4. 投資家(REITの「オーナー」) 私たち投資家は、お金を出すことでREITのオーナーの一員となり、運用から得られた利益を「分配金」として受け取る権利などを持ちます。

これらの登場人物がそれぞれの役割を果たすことで、REITは成り立っています。

【早わかり比較】REIT vs 現物不動産投資

▼ 投資額 REIT:比較的少額(数万円~)から可能 現物:一般的に高額(数百万円~)

▼ 換金性(売りやすさ) REIT:高い(証券取引所で売買しやすい) 現物:低い(買い手探しに時間がかかる)

▼ 管理の手間 REIT:不要(プロに任せられる) 現物:必要(賃貸募集、修繕対応など)

▼ 分散効果 REIT:容易(一つのREITで複数物件に分散) 現物:難しい(多額の資金が必要)

▼ 情報開示 REIT:透明性が高い(法律で開示義務あり) 現物:情報は限定的(自身で調査が必要)

なぜ不動産のプロがREITを知るべきなのか?

REITを学ぶメリットは、自身の資産形成だけに留まりません。

1. 不動産市場全体の動きが見えてくる REITの価格や利回りの動向は、オフィスや商業施設といった不動産市場の景気を映す鏡です。REITのニュースを追うだけで、市場の大きな流れを掴むアンテナが磨かれます。

2. お客様への提案の引き出しが増える 「不動産投資に興味はあるが、管理の手間はかけたくない」というお客様に、REITという選択肢を具体的に説明できれば、あなたの提案力は格段に向上します。

REITは、現物不動産を扱う私たちにとって、市場を読み解き、顧客への価値提供を深めるための重要な知識なのです。

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■ 編集後記|数字の向こうにある「土地の記憶」
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REITのように、不動産が金融商品として数字で取引される世界がある一方で、一つとして同じものがない「土地」そのものの面白さにも、いつも心を惹かれます。

先日、古い地図を眺めていた時のこと。 今では住宅地になっている場所が、昔は広い畑だったり、小さな川が流れていたりするのを発見しました。

「この道が昔の川の名残なのか」 「この辺りに住んでいた人は、どんな景色を見ていたんだろう」

そんな風に、土地の記憶を辿るのが好きなんです。

私たちの仕事は、単に「不動産」というモノを扱っているのではなく、その土地が持つ歴史や、そこで営まれてきた人々の暮らしという、目に見えない価値の上に成り立っている。古い地図は、そんな当たり前のことを静かに教えてくれます。

REITが示すマクロな市場動向と、目の前の土地が持つミクロな物語。その両方の視点を持つことが、この仕事の深みであり、面白さなのかもしれません。

次回も、少しでもお役に立つ情報をお届けできるよう努めます。

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■ 発行人 株式会社三成開発 村上哲一
熊本県熊本市中央区南熊本三丁目14番3号 く
まもと大学連携インキュベータ108号
E-MAIL:murakami@3sei.jp
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不動産覚書:https://i-magazine.bme.jp/92/193/287/XXXX
熊本の開発許可申請:https://i-magazine.bme.jp/92/193/288/XXXX
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熊本の登記測量:https://i-magazine.bme.jp/92/193/290/XXXX
熊本の経営事項審査:https://i-magazine.bme.jp/92/193/291/XXXX
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