(最終回)【不動産覚書】道路調査を極める。建築可否と資産価値を決める重要調査
2025/12/29 (Mon) 07:40
━━━━━━━━━━━━vol.1054━2025.12.29━
不動産覚書~要点だけ。メールで届く、不動産の本質~
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
XXXXさん
おはようございます。村上です。
「この土地には、希望通りの建物が建てられるだろうか」 不動産実務において、お客様がもっとも不安に感じ、かつ私たちが絶対に間違えてはならないのが「建築の可否」です。
その判断の鍵を握るのは、敷地の形状や広さではありません。目の前を通る「道路」です。
長らくお届けしてきたこのメルマガも、今回がいよいよ最終回となります。 最後を飾るテーマとして、不動産調査の総仕上げであり、最も奥が深い「道路調査」の本質を解説します。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ メイントピック|道路調査を極める。建築可否と資産価値を決める重要調査
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
不動産調査の学習では、公法規制や権利関係など多岐にわたる項目を見てきましたが、土地の利用可能性に決定的な影響を与えるのが「道路」です。
建築基準法には「幅員4m以上の道路に2m以上接していなければならない」という接道義務があります。これを満たしているかは、その土地が「家を建てられる資産」か「再建築不可の土地」かを分ける死活問題です。
道路調査の4つの目的
なぜ、道路をここまで徹底的に調べる必要があるのでしょうか。
⒈建築・再建築の可否を判断するため
2. 道路の種類(公道・位置指定道路・2項道路等)と規制を把握するため
3. 道路幅員・境界を明確にし、将来の紛争リスクを回避するため
4. 接道状況による資産価値を正しく評価するため 例えるなら、道路調査は「玄関と前の道」の徹底チェックです。どんなに立派な玄関(間口)があっても、前の道(道路)が法的に認められていなければ、その家は活用できないのです。
道路調査を完遂する3ステップ
【ステップ1】資料での事前確認(机上調査) 公図で道に地番があるかを確認し、住宅地図や登記事項証明書で所有者をチェックします。ただし、これらはあくまで「予測」のための資料です。
【ステップ2】役所での確認(調査の核心) 市区町村の建築指導課等で「道路種別」を特定します。
法42条1項1号(公道)なのか
法42条2項道路(みなし道路)でセットバックが必要なのか
法42条1項5号(位置指定道路)なのか 窓口で担当者に確認し、判定図や指定図を必ず取得しましょう。
【ステップ3】現地での確認(照合) 役所のデータと現況を突き合わせます。
現況幅員: 図面通りの幅があるか?
セットバック状況: 実際に後退されているか、障害物はないか?
私道の状況: 管理状態や、通行・掘削の承諾が得られそうか?
見落としがちな注意点
道路調査には「見た目」の罠があります。
「広く見える道」が法的な道路ではない場合があります。
「公道」であっても、一部に未買収の私有地が含まれていることがあります。
「袋路状(行き止まり)の道路」には、自治体独自の厳しい規制があるかもしれません。
道路調査を制する者は、不動産調査を制します。 プロとして「思い込み」を捨て、多角的に検証する姿勢が、安全な取引とお客様の信頼を生むのです。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 編集後記|一本の道が、未来へ繋がる
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
本日解説した「道路」は、単なる移動のためのスペースではなく、隣地や地域、そして社会へと繋がる「道」そのものです。
これまでこのメルマガを通じて皆さまと繋がってこれたことも、私にとってはかけがえのない「道」でした。
不動産という仕事は、数字や法令、図面といった無機質な情報の連続に見えるかもしれません。しかし、その向こう側には必ず、誰かの「暮らし」や「想い」があります。 私たちが一本の線を慎重に引き、一箇所の道路を徹底的に調べるのは、その先にある誰かの人生を守るためなのだと、私は信じています。
2025年から2026年へと年をまたぎ、この「不動産覚書」は今回で幕を閉じます。 長い間、お忙しい業務の合間に目を通していただき、本当にありがとうございました。
メルマガという形は終わりますが、皆さまの歩む不動産の道が、これからも明るく、価値あるものとして続いていくことを心より願っております。
私もまた、熊本の地で「まち」を「つくる」情熱を持ち続け、一歩ずつ歩んでまいります。
どこかの現場で、あるいは新しいプロジェクトでお会いできる日を楽しみにしております。 長い間、本当にありがとうございました!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 発行人 株式会社三成開発 村上哲一
熊本県熊本市中央区南熊本三丁目14番3号
くまもと大学連携インキュベータ108号
E-MAIL:murakami@3sei.jp
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
不動産覚書:https://i-magazine.bme.jp/92/193/417/XXXX
熊本の開発許可申請:https://i-magazine.bme.jp/92/193/418/XXXX
「まち」を「つくる」:https://i-magazine.bme.jp/92/193/419/XXXX
熊本の登記測量:https://i-magazine.bme.jp/92/193/420/XXXX
熊本の経営事項審査:https://i-magazine.bme.jp/92/193/421/XXXX
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ メールの配信解除はこちらから
XXXX
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
不動産覚書~要点だけ。メールで届く、不動産の本質~
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
XXXXさん
おはようございます。村上です。
「この土地には、希望通りの建物が建てられるだろうか」 不動産実務において、お客様がもっとも不安に感じ、かつ私たちが絶対に間違えてはならないのが「建築の可否」です。
その判断の鍵を握るのは、敷地の形状や広さではありません。目の前を通る「道路」です。
長らくお届けしてきたこのメルマガも、今回がいよいよ最終回となります。 最後を飾るテーマとして、不動産調査の総仕上げであり、最も奥が深い「道路調査」の本質を解説します。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ メイントピック|道路調査を極める。建築可否と資産価値を決める重要調査
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
不動産調査の学習では、公法規制や権利関係など多岐にわたる項目を見てきましたが、土地の利用可能性に決定的な影響を与えるのが「道路」です。
建築基準法には「幅員4m以上の道路に2m以上接していなければならない」という接道義務があります。これを満たしているかは、その土地が「家を建てられる資産」か「再建築不可の土地」かを分ける死活問題です。
道路調査の4つの目的
なぜ、道路をここまで徹底的に調べる必要があるのでしょうか。
⒈建築・再建築の可否を判断するため
2. 道路の種類(公道・位置指定道路・2項道路等)と規制を把握するため
3. 道路幅員・境界を明確にし、将来の紛争リスクを回避するため
4. 接道状況による資産価値を正しく評価するため 例えるなら、道路調査は「玄関と前の道」の徹底チェックです。どんなに立派な玄関(間口)があっても、前の道(道路)が法的に認められていなければ、その家は活用できないのです。
道路調査を完遂する3ステップ
【ステップ1】資料での事前確認(机上調査) 公図で道に地番があるかを確認し、住宅地図や登記事項証明書で所有者をチェックします。ただし、これらはあくまで「予測」のための資料です。
【ステップ2】役所での確認(調査の核心) 市区町村の建築指導課等で「道路種別」を特定します。
法42条1項1号(公道)なのか
法42条2項道路(みなし道路)でセットバックが必要なのか
法42条1項5号(位置指定道路)なのか 窓口で担当者に確認し、判定図や指定図を必ず取得しましょう。
【ステップ3】現地での確認(照合) 役所のデータと現況を突き合わせます。
現況幅員: 図面通りの幅があるか?
セットバック状況: 実際に後退されているか、障害物はないか?
私道の状況: 管理状態や、通行・掘削の承諾が得られそうか?
見落としがちな注意点
道路調査には「見た目」の罠があります。
「広く見える道」が法的な道路ではない場合があります。
「公道」であっても、一部に未買収の私有地が含まれていることがあります。
「袋路状(行き止まり)の道路」には、自治体独自の厳しい規制があるかもしれません。
道路調査を制する者は、不動産調査を制します。 プロとして「思い込み」を捨て、多角的に検証する姿勢が、安全な取引とお客様の信頼を生むのです。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 編集後記|一本の道が、未来へ繋がる
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
本日解説した「道路」は、単なる移動のためのスペースではなく、隣地や地域、そして社会へと繋がる「道」そのものです。
これまでこのメルマガを通じて皆さまと繋がってこれたことも、私にとってはかけがえのない「道」でした。
不動産という仕事は、数字や法令、図面といった無機質な情報の連続に見えるかもしれません。しかし、その向こう側には必ず、誰かの「暮らし」や「想い」があります。 私たちが一本の線を慎重に引き、一箇所の道路を徹底的に調べるのは、その先にある誰かの人生を守るためなのだと、私は信じています。
2025年から2026年へと年をまたぎ、この「不動産覚書」は今回で幕を閉じます。 長い間、お忙しい業務の合間に目を通していただき、本当にありがとうございました。
メルマガという形は終わりますが、皆さまの歩む不動産の道が、これからも明るく、価値あるものとして続いていくことを心より願っております。
私もまた、熊本の地で「まち」を「つくる」情熱を持ち続け、一歩ずつ歩んでまいります。
どこかの現場で、あるいは新しいプロジェクトでお会いできる日を楽しみにしております。 長い間、本当にありがとうございました!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 発行人 株式会社三成開発 村上哲一
熊本県熊本市中央区南熊本三丁目14番3号
くまもと大学連携インキュベータ108号
E-MAIL:murakami@3sei.jp
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
不動産覚書:https://i-magazine.bme.jp/92/193/417/XXXX
熊本の開発許可申請:https://i-magazine.bme.jp/92/193/418/XXXX
「まち」を「つくる」:https://i-magazine.bme.jp/92/193/419/XXXX
熊本の登記測量:https://i-magazine.bme.jp/92/193/420/XXXX
熊本の経営事項審査:https://i-magazine.bme.jp/92/193/421/XXXX
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ メールの配信解除はこちらから
XXXX
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━