【不動産覚書】現地調査の実践。五感で捉える不動産のリアル
2025/12/22 (Mon) 07:40
━━━━━━━━━━━━vol.1053━2025.12.22━
不動産覚書~要点だけ。メールで届く、不動産の本質~
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XXXXさん
おはようございます。村上です。
「書類の上では完璧なのに、現地に行ってみるとなぜか違和感がある」 不動産に携わっていると、そんな経験を一度はしたことがあるのではないでしょうか。
役所調査や登記確認といった「机上調査」は、いわば物件の骨組みを知る作業です。 しかし、その骨組みにどのような肉が付き、どのような体温を持っているのか。 それは、実際に現地に立ち、五感を研ぎ澄まさなければ見えてきません。
残すところあと2回となった本メルマガ。 今回は、プロとしての真価が問われる「現地調査」の真髄と、 見落としがちなチェックポイントについて深く掘り下げます。
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■ メイントピック|現地調査の実践。五感で捉える不動産のリアル
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なぜ、手間をかけてまで現地へ行くのか?
ネットや書類で多くの情報が手に入る時代ですが、 現地調査には代えがたい「3つの役割」があります。
1. 書類と「現実」のズレをあぶり出す 登記簿の面積と実際の境界が違ったり、図面にない未登記の増築があったり。 書類はあくまで「過去の記録」であり、現地こそが「最新の真実」です。
2. 「数値化できない価値」を肌で感じる 日当たり、風の抜け方、近隣の音、街の匂い、坂道の勾配。 これらは地図や写真では絶対に伝わりません。
3. 隠れた「リスク」と「魅力」の発見 隣家の枝の越境や、擁壁の小さなひび割れといったリスク。 あるいは、地図にはない隠れた名店や、住民同士の温かい挨拶といった魅力。 これらは歩いて初めて見つかるものです。
現地で研ぎ澄ますべき「チェックポイント」
物件に到着したら、以下の視点で「物件の叫び」を聞き取ってください。
01. 敷地と境界:足元に潜むトラブルの芽
境界標はあるか: すべての角に杭があるか、図面と整合しているか。
越境物の有無: 隣の室外機がはみ出していないか、こちらの樋が越えていないか。
インフラの所在: 水道メーターやガスの引き込み位置を物理的に確認する。
02.建物の外と中:経年変化のサインを見逃さない
外壁・基礎: 0.5mm以上のひび割れはないか。不同沈下の兆候はないか。
屋根・雨樋: 地上から双眼鏡などで確認。錆や歪みは雨漏りの予兆です。
内部(可能な場合): カビ臭くないか。床にビー玉を置かずとも感じる違和感はないか。
03.周辺環境:街の「呼吸」を読む
隣接地: 将来、目の前に高い建物が建つ空き地はないか。
災害リスク: ハザードマップを頭に入れつつ、「ここは水が溜まりやすそうだ」という地形を観察する。
ヒアリング: 近隣の方との何気ない会話から、地域の「掟」や住み心地が見えてきます。
「既存不適格」という落とし穴
現地で「おや?」と思ったら、すぐに建築基準法との照合が必要です。 建築当時は適法でも、今の法律には合わない「既存不適格建築物」。 そのまま住む分には問題なくても、将来の増改築で多額のコストがかかる可能性があります。
現地調査は、いわば不動産の「試着」です。 書類というカタログスペックだけで判断せず、実際に袖を通し、 動きにくさや肌触りを確認する。 この「丁寧な試着」の繰り返しが、お客様からの揺るぎない信頼へと繋がります。
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■ 編集後記|目に見えるもの、見えないもの
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「現地調査は、答え合わせではなく、新しい発見の旅だ」 若い頃、先輩に言われた言葉を今でも思い出します。
書類を完璧に読み込んで、「よし、こういう物件だな」と 決め打ちして現地に行くと、不思議と大事なことを見落とします。 逆に、真っ白な気持ちで現地に立つと、 庭の片隅に咲く花や、近所の子どもの笑い声といった 「その場所が愛されている証拠」が見えてくることがあります。
不動産は、単なる「動かない資産」ではありません。 人の想いが積み重なり、日々変化し続ける「生き物」です。 だからこそ、私たち実務家は、泥臭く現場を歩き続けなければならないのだと思います。
本メルマガも、残すところあと1回となりました。 最後まで、現場の空気感をお届けできるよう大切に書きたいと思います。
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■ 発行人 株式会社三成開発 村上哲一
熊本県熊本市中央区南熊本三丁目14番3号
くまもと大学連携インキュベータ108号
E-MAIL:murakami@3sei.jp
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不動産覚書:https://i-magazine.bme.jp/92/193/407/XXXX
熊本の開発許可申請:https://i-magazine.bme.jp/92/193/408/XXXX
「まち」を「つくる」:https://i-magazine.bme.jp/92/193/409/XXXX
熊本の登記測量:https://i-magazine.bme.jp/92/193/410/XXXX
熊本の経営事項審査:https://i-magazine.bme.jp/92/193/411/XXXX
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「書類の上では完璧なのに、現地に行ってみるとなぜか違和感がある」 不動産に携わっていると、そんな経験を一度はしたことがあるのではないでしょうか。
役所調査や登記確認といった「机上調査」は、いわば物件の骨組みを知る作業です。 しかし、その骨組みにどのような肉が付き、どのような体温を持っているのか。 それは、実際に現地に立ち、五感を研ぎ澄まさなければ見えてきません。
残すところあと2回となった本メルマガ。 今回は、プロとしての真価が問われる「現地調査」の真髄と、 見落としがちなチェックポイントについて深く掘り下げます。
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■ メイントピック|現地調査の実践。五感で捉える不動産のリアル
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なぜ、手間をかけてまで現地へ行くのか?
ネットや書類で多くの情報が手に入る時代ですが、 現地調査には代えがたい「3つの役割」があります。
1. 書類と「現実」のズレをあぶり出す 登記簿の面積と実際の境界が違ったり、図面にない未登記の増築があったり。 書類はあくまで「過去の記録」であり、現地こそが「最新の真実」です。
2. 「数値化できない価値」を肌で感じる 日当たり、風の抜け方、近隣の音、街の匂い、坂道の勾配。 これらは地図や写真では絶対に伝わりません。
3. 隠れた「リスク」と「魅力」の発見 隣家の枝の越境や、擁壁の小さなひび割れといったリスク。 あるいは、地図にはない隠れた名店や、住民同士の温かい挨拶といった魅力。 これらは歩いて初めて見つかるものです。
現地で研ぎ澄ますべき「チェックポイント」
物件に到着したら、以下の視点で「物件の叫び」を聞き取ってください。
01. 敷地と境界:足元に潜むトラブルの芽
境界標はあるか: すべての角に杭があるか、図面と整合しているか。
越境物の有無: 隣の室外機がはみ出していないか、こちらの樋が越えていないか。
インフラの所在: 水道メーターやガスの引き込み位置を物理的に確認する。
02.建物の外と中:経年変化のサインを見逃さない
外壁・基礎: 0.5mm以上のひび割れはないか。不同沈下の兆候はないか。
屋根・雨樋: 地上から双眼鏡などで確認。錆や歪みは雨漏りの予兆です。
内部(可能な場合): カビ臭くないか。床にビー玉を置かずとも感じる違和感はないか。
03.周辺環境:街の「呼吸」を読む
隣接地: 将来、目の前に高い建物が建つ空き地はないか。
災害リスク: ハザードマップを頭に入れつつ、「ここは水が溜まりやすそうだ」という地形を観察する。
ヒアリング: 近隣の方との何気ない会話から、地域の「掟」や住み心地が見えてきます。
「既存不適格」という落とし穴
現地で「おや?」と思ったら、すぐに建築基準法との照合が必要です。 建築当時は適法でも、今の法律には合わない「既存不適格建築物」。 そのまま住む分には問題なくても、将来の増改築で多額のコストがかかる可能性があります。
現地調査は、いわば不動産の「試着」です。 書類というカタログスペックだけで判断せず、実際に袖を通し、 動きにくさや肌触りを確認する。 この「丁寧な試着」の繰り返しが、お客様からの揺るぎない信頼へと繋がります。
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■ 編集後記|目に見えるもの、見えないもの
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「現地調査は、答え合わせではなく、新しい発見の旅だ」 若い頃、先輩に言われた言葉を今でも思い出します。
書類を完璧に読み込んで、「よし、こういう物件だな」と 決め打ちして現地に行くと、不思議と大事なことを見落とします。 逆に、真っ白な気持ちで現地に立つと、 庭の片隅に咲く花や、近所の子どもの笑い声といった 「その場所が愛されている証拠」が見えてくることがあります。
不動産は、単なる「動かない資産」ではありません。 人の想いが積み重なり、日々変化し続ける「生き物」です。 だからこそ、私たち実務家は、泥臭く現場を歩き続けなければならないのだと思います。
本メルマガも、残すところあと1回となりました。 最後まで、現場の空気感をお届けできるよう大切に書きたいと思います。
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■ 発行人 株式会社三成開発 村上哲一
熊本県熊本市中央区南熊本三丁目14番3号
くまもと大学連携インキュベータ108号
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熊本の開発許可申請:https://i-magazine.bme.jp/92/193/408/XXXX
「まち」を「つくる」:https://i-magazine.bme.jp/92/193/409/XXXX
熊本の登記測量:https://i-magazine.bme.jp/92/193/410/XXXX
熊本の経営事項審査:https://i-magazine.bme.jp/92/193/411/XXXX
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